日本の洋菓子発信地である兵庫・三田に2003年にオープンしたパティシエ・エス・コヤマは、そのあたたかみのあるお菓子たちに魅せられて、地元のみならず全国にファンを持つ、今最もパワー溢れるお店のひとつです。
そんな人気店のオーナーシェフ・小山進氏による講習会が、7月4日、タカナシ乳業主催の下行われ、我々スイートネットワークのメンバーもお邪魔して参りました!
小山シェフは、ジャパンケーキショー神戸代表として銀賞、TVチャンピオンケーキ職人選手権で優勝するなど、数々の受賞歴をお持ちの実力派パティシエ。そんな小山シェフが作るお菓子はどれも活き活きとした魅力にあふれています。
お店の人気商品、『小山ぷりん』『小山ロール』『おもいでの大きな樹(バウムクーヘン)』は、誰にとっても馴染み深いお菓子だからこそ、プロの仕事が光るとシェフはおっしゃいます。ともすると、感覚で作ってしまいがちなお菓子たちを、とても科学的・理論的に作っていらっしゃるのが印象的でした。
今回教えていただいたのは、シェフご自慢のスイーツ4点。どれもお店で定番の人気商品とのことで、とても魅力的なケーキでした。特に心惹かれたのは『ウィークエンドシトロン』です。こんがり焼いたレモンケーキに、たっぷりとアプリコットのコンフィチュールを塗りこんでグラサージュ。しっかりした焼き色のウィークエンドにかけられた真っ白なグラスは、薄く積もった淡雪のような透明感。口に含むとレモンの香りがふわっと広がるケーキです。ブールノワゼット(ヘーゼルナッツ色に焦がしたバター)を使っているので、バターの風味もとても引き立っていました。
【ウィークエンドシトロン】 |
【ブルーベリーパイ】 |
そしてシェフが1年かけて試作したという『ブルーベリーパイ』は目の前で焼きたてを提供するのがコンセプトの「マルシェ」というセクションで人気の商品。焼きたてを常温まで冷ましていただくと、甘味と酸味がひきたってベストの状態に。頂いてみると、アーモンドプードルとサワークリームが引き立てあって、ブルーベリーのガルニチュールと合わさり、コクがありつつもすっきりした味わい。表面のサクっとしたダコワーズの食感も作りたてならではのものでした。
他にも、マスカルポーネの風味豊かなムースにフレッシュなブルーベリーの甘酸っぱさが相性ばっちりの『マスカルポーネとブルーベリーのお菓子』や、ジェノワーズショコラをサンドしたマーブルムースにクレープをかぶせた『マーブルショコラ』など、どれも素材の味が生きたやさしい味わいのケーキでした。
講習会では、アシスタントさんとシェフの息の合った作業の様子を何度も見る機会がありました。活き活きと仕事をされているアシスタントさんからは、工房の活気のある雰囲気と、シェフがスタッフの方たちを大切に思っていらっしゃる姿を感じ取ることができました。
お菓子のこと以外にも、人生における出会いの大切さをお話くださり、この講習会が何かのきっかけになってくれれば・・・とおっしゃってくださった小山シェフ。聞く人を楽しませてくれる話し方に、参加者の間からは笑いが漏れることもしばしば。
また、参加者に実際に作業を体感させてくださったり、質問にもフランクに答えてくださったりと、シェフの魅力に思わず引き込まれ、あっという間の一日でした。
兵庫・三田のお店には、この他にも季節のフレッシュフルーツをふんだんに使用したケーキや、プレゼントにぴったりの焼き菓子など、小山シェフのセンスが光るスイーツでいっぱいです。
季節の風が感じられるスイーツに出逢いに、ぜひ皆さんもお店に足を運んでみて下さい!
PATISSIER es KOYAMA パティシエ・エス・コヤマ