横浜市泉区の緑豊かな街に、2005年の4月にオープンしたばかりのパティスリーマルシュがあります。ウッドデッキのあるお店の前を通って、中に入ると、すぐに色とりどりのケーキの並ぶショーケースと、大きく開かれたオープンキッチンが目に飛び込んできます。オレンジ色がテーマカラーというだけあり、オレンジの特注の大きなオーブンからもいい匂いが店内に広がっています。作業場が見えるお店は少なくありませんが、ここは手をのばせば、すぐにつまみぐいが出来てしまいそうな距離感で中では楽しそうに、でも真剣にお仕事をされているパティシエの姿が見えます。
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週に何度も朝3時から市場に足を運び、その時一番おいしい旬の素材をつかって、それに手を加えすぎないと同時に、一番美味しくケーキに仕上げるという瞬発力を大切にするというフランス料理の料理人をされていた武藤シェフならではのこだわりで、毎日の定番商品に加え、お客様の要望やニーズにすぐにこたえられるお菓子作りの姿勢を大切にしていらっしゃいます。
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「フランス菓子」の枠にとどまらず、「おいしいものやさん」という言葉がぴったりだというシェフの言葉はショーケースの中に並ぶお菓子や、横にかわいらしく並んだ焼き菓子やゼリーを見るとよくわかります。その為、中にはフルーツを多用した「わらびもち」などもあり和菓子のイメージが定着しているものでも、洋菓子を美味しくするためのひとつの要素としてとらえているという言葉が印象的でした。焼き菓子も、定番のガレットやサブレはもちろんギモーブもそろい、カレー味やいちご味のクッキーに桜海老のパイなど、男性のお酒のおつまみにもなりそうなお菓子も並んでいました。 |
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「お菓子屋さんの杏仁豆腐」や、「グレープフルーツプリン」も食べてびっくりの、シェフのお茶目な心遣いがふんだんにもりこまれた一品です。ドーンと大きな桃がまるごとのった「ももたろう」など、目にも楽しく、切ってみると、中にもクリームがつまって、素材そのものを美味しく食べてもらいたいというシェフの一貫した心意気を感じます。
店内ではちょうど、「笑(エム)」:マドレーヌが焼きあがり、オーブンから出したてのホカホカのあたたかいマドレーヌをお客様に試食としてお出ししていました。
通常お店に並んでいる、包装されしっとりとした美味しいマドレーヌとは違う、さくさくとした甘いバターの香りいっぱいの焼き立てをその場で!なんて滅多にないチャンス!と店内にいた方がみなさんにっこりされていた幸せな空間でした。
7月17日からは、なんと目の前でフルーツをえらんで作られるカキ氷もはじめられるとのこと!
フルーツにこだわったマルシュさんだからこその、スペシャルなカキ氷が待ち遠しいですね。
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