ここ数年、人気上昇中のマンゴー。マンゴーの年間輸入量も年々、飛躍的に増えており、その人気を物語っています。さらに今年話題をさらった宮崎県知事の影響からか、宮崎県産マンゴーも一躍脚光を浴びました。その追い風に乗って今年の夏スイーツ市場も、マンゴーでいっぱい。生ケーキだけでなく焼き菓子やチョコレートにも進出するなど活躍の幅を広げ、もはや夏の定番素材となりつつあります。

そんな中で、目を引くのが、産地のみならず品種にまでこだわったマンゴーを使用したスイーツ。これはマンゴーに限らず、その他の素材（桃やさくらんぼなど）においても、素材そのものに一種のステイタスを感じさせるものが多く見られます。近年、顕著になってきた、「高くてもおいしいものを」と考える消費動向がスイーツ市場にも反映されているようです。また、「こだわりの素材」を使ったスイーツは、同素材のスイーツが世にあふれる中で、他店との差別化にもつながっています。

お店のショーケースを覗いてみると、黄色が鮮やかなマンゴーのムースケーキ類が多く目立ちます。マンゴー以外のココナッツやパッションなどトロピカルフルーツとの様々な組み合わせによって、各店舗のオリジナリティを見ることができます。

今年、特に目立っていたのが野菜スイーツ。中でもトマトを使ったジュレが多く、プチトマトのキュートなフォルムが印象的なスイーツもありました。これまでは、野菜スイーツ専門店でしか見られませんでしたが、メディアから火がついた、もりもとの「太陽いっぱいの真っ赤なゼリー」の人気で、特にトマトを使ったスイーツの人気が有名店やデパ地下ブランドなどに広がりました。それに加えて、メタボリック症候群や、生活習慣病への不安など消費者の健康志向が、スイーツにも反映されてきたと考えられます。トマトや、夏野菜のスイーツはビタミン不足になりがちなこの時期、強い味方になってくれるスイーツです。

夏の風物詩 のひとつお中元。今年のお中元には、スイーツを贈った、贈られた方も多いのではないでしょうか？お中元や帰省向けのギフトスイーツは年々充実し、有名パティスリーや老舗のものからおなじみの人気ブランドのものまで私達の幅広いニーズに答えてくれます。

『夏の贈り物』としてのギフトのため、その構成はやはり夏らしいものがメイン。ゼリー、アイス、プリン、ようかん、くずきりといったものが主流ですが、今年は焼き菓子とのセットや、生ケーキなどを取り扱うお店が増えてきました。 また夏の定番商品も、こだわりの素材や品種を使ったものが増え、他商品との差別化をはかることにより高級感やギフト感のある商品になってきています。

そんな中でも今回私達が注目したのが、夏ギフトの定番中の定番！『ゼリー』です。去年までも複数のフルーツ使いのものは多く見られましたが、今年はさらにそれが進化し、スパイス、リキュールを組み合わせたり、柔らかいボディの中に固めの細かいゼリーを加えて食感を出すなどより多様化してきています。フルーツもぶどうならピオーネ、グレープフルーツならピンク(ルビー)種といったより細かく品種にこだわったものが目立ちました。大人が楽しめる「デセール」感のあるものが、人気です。。。

さらに要チェックなのが、ストロー付きの飲むゼリー。片手で持って食べれる手軽さから、和菓子店・洋菓子店問わずに商品の幅を広げています。するするっと入っていくのど越しの良さは、暑い夏にはたまりません！